現在、大規模修繕工事の検討を行っています。管理会社に設計コンサルタントを行ってもらおうと思っているのですが、そのコンサル費用については、大規模修繕工事総額の7%で行っている、とのこと。
普通は、設計(工事内容検討、業者選定、総会対応)については設計担当者の作業時間による人工の積み上げ、工事期間中の監理については工事期間によって概ね決まるのかと思っていました。
工事総額の7%が高いのか安いのかの判断材料として、過去に他のマンションで設計コンサルを依頼した際の実績と比較してみました。
①管理会社が設計コンサルも受託:2016年
〇工事の仕様
・工事期間:4ヵ月
・実際の工事総額:7,300万
〇設計コンサル費用
・工事内容の検討(仕様書・概算書作成等):89万
・施工業者選定、総会対応:39万
・監理業務:250万
・合計:378万
・設計コンサル費用/工事総額:5.2%
②外部の設計コンサル(NPO):2021年
〇工事の仕様
・工事期間:4ヵ月
・実際の工事総額:3,900万
〇設計コンサル費用
・工事内容の検討(仕様書・概算書作成等):62万
・施工業者選定、総会対応:37万
・監理業務:101万
・合計:200万
・設計コンサル費用/工事総額:5.1%
2つの過去事例では、一つが管理会社、もう一つは外部のNPOの設計コンサルタントという全く異なる設計会社となっていますが、結果的に設計コンサル費用は工事総額の5%強という結果になっています。
二つの事例は3~8年前の時期のもので、その時から設計担当者の人件費も上昇しているかとは思いますが、今回検討している管理会社の7%というのは金額だけみると少し高いのかもしれません。
ただ、設計コンサルを入れずに、管理会社に責任施工方式で大規模修繕工事を依頼すると20~30%ぐらいのマージンが乗っかった工事金額になってしまう、ということとの比較では7%でもメリットはあるのかもしれませんが・・・。
もちろん設計コンサルの実際の仕事の内容にもよるので金額だけの比較では判断できないのは言うまでもありません。設計コンサルの選定はやはり難しいですね。