・2023年の首都圏の新築分譲マンションの平均管理費（70m2換算）は前年比4.1%増の2万358円/月となり、初めて月2万円を超えた。
・管理費を押し上げている要因は、人件費増のほかに、共用施設の充実も挙げられている。
・東京23区内のマンション管理費は2万4,165円、10年前から約6,000円増加していて、管理業務を管理会社等に委託する”第三者管理方式”を採用するマンションが増えていることも上昇の背景にある。

専有面積が70m2換算で2万円超となるとm2当たりでは300円ぐらいとなります。マンションの管理費はm2当り換算で200円台前半と以前聞いていたのでかなり高く感じます。
　
マンション管理新新聞で、東京都内既存マンションの調査結果で確認してみると以下の結果となっていました。（2024年6月15日付け、マンション管理新聞　第1272号）
　
〇調査方法
・2024年1～3月に流通した東京都内分譲マンションを対象
・対象物件数：1万1238
　
〇東京都内築年別データ

築年	m2当り管理費	m2当り積立金
50年以上	234円	232円
40～50年未満	241円	222円
30～40年未満	264円	230円
20～30年未満	221円	237円
10～20年未満	237円	222円
5～10年未満	265円	166円
5年未満	328円	128円

　
このマンション管理新聞の調査結果を見ると、ここ5年で急激に上昇していることが分かります。
　
管理員などの人手不足による管理委託費の値上げや”第三者管理方式”の増加はここ数年間に目立ってきていましたので、その影響で管理費が上昇しているものと思われます。
　
人手不足や電気代の上昇による管理費増大については、築5年以上のマンションにおいても同様に起きているかと思いますが、管理費の値上げについては組合員の同意がなかなか得られず、新築マンションほどには反映されていないのかもしれません。

投資用マンションの管理も同様に値上がりしているのでしょうか？
サンプル数が少ないので参考程度ですが、ネット調査で見つかったいくつかの事例を以下に挙げます。
　
〇スカイコートシリーズ
スカイコートヴィスタ隅田公園（2024年築、総戸数36戸）：375円/m2
スカイコートディベルテ浅草（2019年築、総戸数35戸）：328円/m2
スカイコートパレス駒沢大学2（2017年、総戸数39戸）：309円/m2（2020年時点）
　
〇コンシェリアシリーズ
コンシェリア渋谷笹塚（2023年築、総戸数32戸）：516円/m2
コンシェリア新橋（2014年築、総戸数37戸）：504円/m2
コンシェリア蒲田（2012年築、総戸数45戸）：324円/m2
コンシェリア上野（2010年築、総戸数44戸）：301円/m2
コンシェリア恵比寿（2009年築、総戸数55戸）：243円/m2
　
〇クレイシアシリーズ
ヴァースクレイシアIDZ中野鷺宮（2024年築、総戸数34戸）：346円/m2
リクレイシア西麻布Ⅰ番館（2003年築、総戸数39戸）：442円/m2
　
〇ヴァレッシアシリーズ
ヴァレッシア早稲田駅前シティ（2024年築、総戸数35戸）：344円/m2
ヴァレッシア桜上水駅前（2011年築、総戸数41戸）：287円/m2（2021年時点）
ヴァレッシア武蔵関駅前シティ（2011年築、総戸数31戸）：370円/m2（2021年時点）
ヴァレッシア錦糸町シティ（2011年築、総戸数35戸）：260円/m2
ヴァレッシア蒲田シティ（2014年築、総戸数24戸）：290円/m2
　
　
サンプル数が少ないので確かなことは言えませんが、ファミリーマンションほどではないにしても増加傾向にあるようです。
　
投資用マンションの管理費、総戸数の影響については以下の記事も参照ください。
東京２３区ワンルームマンションの管理費調査