2024年10月以降、損保各社の保険料率が一斉に改定され、大幅な値上げとなりそうです。
既存の保険の満期が数ヶ月後であれば値上げ前の9月末前に中途更改した方が有利になりそうです。
では、満期までの期間が1~2年の場合はどうなのでしょうか?
パラメータが複数あり、いくつかの条件を仮定する必要はありますが、シミュレーションしてみました。
●シミュレーションの条件
①既存の保険
・月当りの保険料:P
・満期までの残存期間:a
②2024年10月値上げ前に契約した場合の保険
・①の既存の保険料に対する値上げ率:r1
(3~5年前の既存保険の開始時点からすでに数回値上げしているため、2024年10月値上げ前に更改しても既存と比べれば値上げしている)
・月当たりの保険料:P×r1
③2024年10月以降に契約した保険
・①の既存の保険料に対する値上げ率:r2
・月当たりの保険料:P×r2
④値上げ前に契約した保険の満期後の保険
・①の既存の保険料に対する値上げ率:r3
値上げ前に前倒して更改した保険の満期後(5年後)の保険料は、2024年10月時点よりもさらに値上げしていることが予想される。
ここでは、2024年10月の値上げ額からさらに今回の値上げ幅(r2-r1)と同じ幅の値上げがあったと想定。
r3 = r2 + (r2 – r1) = 2r2 – r1
・月当たりの保険料:P×(2r2 – r1)
●計算式
A.前倒しで更新しなかった場合の保険料
・計算期間:残存期間a(月) + 更新後の保険期間(12×5年=60ヵ月)
・上記期間の保険料:①保険(期間:a月)+③保険(期間5年)
=a×P + 60×P×r2
B.前倒して更新した場合の保険料
・計算期間:前倒して更改した保険の期間(5年) + さらに次の保険の前倒し期間分a月
・上記期間の保険料:②保険(期間5年)+④保険の前倒し期間分(期間:a月)
=60×P×r1 + a×(2×r2-r1)
●シミュレーション結果:”Bの保険料 < Aの保険料"となる残存期間の損益分岐点
現状の 値上げ率r1 |
改定後 値上げ率r2 |
残存期間の 損益分岐点(月) |
1.05 |
1.20 |
25.7 |
1.10 |
1.20 |
20.0 |
1.15 |
1.20 |
12.0 |
1.17 |
1.20 |
7.8 |
1.05 |
1.30 |
27.3 |
1.10 |
1.30 |
24.0 |
1.15 |
1.30 |
20.0 |
1.20 |
1.30 |
15.0 |
1.25 |
1.30 |
8.6 |
1.05 |
1.40 |
28.0 |
1.10 |
1.40 |
25.7 |
1.15 |
1.40 |
23.1 |
1.20 |
1.40 |
20.0 |
1.25 |
1.40 |
16.4 |
1.30 |
1.40 |
12.0 |
1.35 |
1.40 |
6.7 |
1.05 |
1.50 |
28.4 |
1.10 |
1.50 |
26.7 |
1.15 |
1.50 |
24.7 |
1.20 |
1.50 |
22.5 |
1.25 |
1.50 |
20.0 |
1.30 |
1.50 |
17.1 |
1.35 |
1.50 |
13.8 |
1.40 |
1.50 |
10.0 |